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【旅するアレっ子厳選】国内推し旅先その2 青森県白神山地

by red / 白線の内側ギリギリで撮影する私(現在は黄色い線の内側からの撮影がマナーです)

*本記事は全3篇のうちの2本目です。
*掲載内容は2016年現在のものです。最新情報は各スポットの公式ホームページなどをご覧ください。

こんにちは、旅するアレっ子れっどさんです。今回は前回に引き続き、私がおすすめする国内旅行先をご紹介します。この回では、私がまだカメラマン見習いの仕事をしていた頃に訪れた「青森県 白神山地」についてお話しします。まだカメラマンとしては未熟だった頃なので写真が安定していませんが、ご了承くださいませ…。

白神山地との運命的な出会い

by red / 白神山地の遊歩道

青森といえばりんごやねぶた祭り、温泉が思い浮かぶかもしれませんが、自然の神秘に満ちたパワーがみなぎる「白神山地」を見ずに、青森を語ることはできません。

by M / リゾートしらかみ 橅編成車内にて。腕にアトピーが出ていましたね

そもそも私が青森に行きたい、白神山地を見に行きたいと思ったきっかけは、2014年に東京都写真美術館で開催された写真展「光ー呼吸 そこにいる、そこにいない」を訪れたこと。写真家・佐藤時啓(さとう ときひろ)氏のもので、フィルムで撮影された、幻影のようなモノクロ写真が並んでいる大きな展示会でしたが、ある一画だけ、文字通り『言葉を失う』テーマの場所があったのでした。それが気高く育った白神山地の木々を1本ずつ写し巨大なプリントとして展示していたところ。まだ大学生だった私は、雷に打たれたかのような衝撃を受けてその場から動けなくなってしまいました。地面から天井までつく勢いの、本当に森の中にいる錯覚さえ感じる白神の樹木写真が四方に何枚も展示されたあの空間は今でも忘れられません。時空の狭間にいるような不思議な場所。写真集を買って帰りたかったものの、アルバイトを掛け持ちしてなんとか過ごしていた当時の私には到底買うことなどできなかったのでした。

by red



でも、忘れられなかったのです。写真だけでもこれだけのパワーを発する白神の樹々、山。「現地はどんなところなのだろう」と気になって仕方がなく、思いが膨らみすぎて、夏休みを利用して訪れてみることにしました。個人旅行には大抵、私の中学1年生の頃からの親友Mを連れて行っていたので、この時も声をかけ、2人で行くことに。Mは私より家柄もしっかりしていて基本的に裕福。でも、旅行の時は私のジリ貧プランに付き合ってくれる子でもありました。(Mは「その3」篇にも登場します。)

薄給社会人旅の味方「激安夜行バス」で新宿を出発!

by PIXTA

行きは夜行の高速バスで一番安い会社のものを利用。Mはタクシー・バス・特急など、微妙な速さと揺れがあるものに弱く心配でしたが、果敢についてきてくれました( 帰りは東北新幹線を利用して快適に帰りました…)。当時まだできたばかりの「バスタ新宿」を22時台に出発。休憩を挟みつつ10時間ほどの移動。朝の8時台に青森に到着しました。

現地は、ねぶた祭りが終わったあとということで混雑も落ち着いており、過ごしやすかったのを覚えています。

観光列車の先駆け「リゾートしらかみ」に乗車

by red

白神の神々しさに会いに行く足は、当時まだ珍しかった観光列車を利用。この地を走る観光列車は「リゾートしらかみ」。3種類の編成(橅(ブナ)、青池、くまげら)があり、車体デザインはそれぞれ違う色になっています。時刻表に編成が乗っているので、行きと帰りで別の編成に乗りたいなら調整すると良いですよ。私達は橅編成、青池編成に乗車しました。

by red

往路は橅編成。車内では津軽三味線の演奏がありました。初めて三味線の音を生で聞いたので、こんなに大きな音がするのかと驚きました。

by M

席はそんなに広くなかった記憶が。…実は電車のことより(この往復ではMに私のサブカメラを渡して2人で写真を撮っていたのですが)車窓を見ながらパシャパシャするのが楽しいかった往路だったなぁ…という印象のほうが強かったのでした、、。

白神山地随一の観光スポット「青池」

by M / 鶏頭場の池

しばらく乗車して、降りたのは「十二湖駅」。ここからバスに乗り換えて、「奥十二湖駐車場バス停」へ。すでに青さが美しい「鶏頭場の池」の横を歩いて進みやっと行き着くのが、樹々の生死と光のマジックが共存する、世にも奇妙で神秘的な池「青池(あおいけ)」です。

by red / グラサン女性がM

池のまわりは観光客でいっぱい!10年前でさえこんな状態だったのだから、いまは海外からの観光客も増えカオスなのでは…と思うとちょっと淋しい気分にも。

by M / Mは私が教えなくても、もともと写真の筋が良い人間です

余談ですが、私とMは旅に行く時にあまり事前情報を入れないようにしています。勉強して行ってしまうと、知識がジャマして、五感を発揮しきれないから。なのでこの時も「青池がすごいらしい」という情報だけを持ち訪れたのでした。

by red

到着して驚いたのは、倒れた樹々が沈みきらずに水面下に幾重にもあったこと。生きている木だけを見られるイメージで訪れたので、軽いショックを受けました。しかし、圧倒的な透明度と、日光によって彩られたエメラルドグリーンとコバルトブルーの水面に助けられ、死してもなお美しさを保つ倒木たちにだんだんと感動が増していきました。

by red / れっどの代表作の一つ

また、水面にいくつもの波紋が広がっていくのも印象的でした。池の周囲を囲む生きている樹々から落ちる葉が四方八方から波紋を作り、ぶつかり、ダイヤ柄に水が膨れ…。自然の不思議さを目撃した瞬間で、私はこれをカメラに収めました。この写真は今でも大切にしている代表作の一つでです。

ずっとここに居たい気持ちもありましたがバスと電車の時間もあったので、Mにタイムキーパーをお願いしてバスに間に合うようにこの場をあとにしました。

帰りは青池編成に乗車

by red

復路は青池編成に乗車。橅編成とはまた様子が違い、大きな窓から見える車窓は壮観でした。

by red / 冒頭の写真で私が撮影していたもの

このまま次の降車駅までゆったり〜と思っていると、とある駅で長く停車。「千畳敷(せんじょうじき)駅」というところでした。車内アナウンスで「15分ほど停車するので電車を降りて海岸を見に行ってもOK」と言われたので、せっかくなので降りてみました。

異世界のような海岸「千畳敷」

by red / 色が同化していてわかりにくいですが、画面中央に海鳥がいます

千畳敷とは、平状になった石( 砂や泥でできてる層が海岸に広い範囲で出現している場所)のこと。畳がズラーっと並んでいるようにも表現できることから、全国にはいくつか、こう呼ばれる場所があります。

by M

千畳敷なんて、学校の授業でも受験勉強でも聞いたことがなく、海岸に出てこの景色を目の当たりにした瞬間は、この世のものか信じられず唖然としました。また、「山を見に来たのに海の絶景にまで会えるとは!」と心のなかで興奮したものです。

by M

ひと通り満喫したあと、電車に戻り、次の目的地へ。…実はこの文章を書きながら当時訪れた場所をGoogleマップや検索で確認しつつ記述をしているのですが、次の目的地が自分の記憶と地図情報の距離感・建物の外観の様子と合致せず…。ここでは記憶の内容に沿ってフワリと書かせていただきます。ただ、車窓からブサカワ秋田犬「わさお」の看板が見えたことは覚えているので、鰺ヶ沢駅を通過したことはおそらく確か…。

白神の森 遊歩道

by M

最寄り駅からタクシーに乗り、ビジターセンターのようなところを目的地として車を走らせていただきました。そんなに長時間は乗っていなかったはず…。車内でドライバーさんに「こんなところに来ようっていう若い人は珍しいよ」みたいなことは言われた気がします。センターに着くとドライバーさんが「またタクシーを呼ぶのは大変な場所だから、せいぜい30分くらいの滞在だろうから待っててあげるよ」と言ってくださり、帰りの足をまずは心配することなく、観光へ向かうことができました。

ここで降り立った場所は、ブナ林を短時間で散歩できる遊歩道が整備された「白神の森」。私はどうしてもここに来たくて、なんとか行程にねじ込んだのでした。それほど、とてもこだわりのある場所でした。

青池も素晴らしかったのですが、私がこの白神山地で見たかったものは、太くて高くてずっしりとしたブナの木。そう、あの写真展で強いインパクトを受けた、白神のブナ。お会いしたかったのです、ホンモノと。

by red

遊歩道を入るとすぐに木漏れ日が天から降り注ぎ、暑さも和らぎました。ズンズンと林の中を進んでいくと、ひと際太く力強い樹木に出会いました。なんだろう、たくさんあるブナの中でも引き寄せられるオーラを感じたのでした…。

by red

空に届きそうな高さのその木をフレームにすべて収めることは、当時の私の撮影準備ではできなかった( ましてやスマホすら持っていなかったのだから!)ので、撮影した画像は中途半端な範囲しか写せていません。

by red / モノクロ加工。れっどの代表作の一つ。

ですが、この1枚を撮れたことは私の人生の財産になっています。

宿も激安を攻めたけど希望は叶えた!街中にある温泉付ホテル

ブナ林と運命のブナを撮影して満足できた私達は青森に戻りホテルへ。ホテルも激安価格を求め予約したのは、まちのど真ん中にあるのに温泉がついている「まちなか温泉 青森センターホテル」。女子2人で一つのベッドをシェアしました。…が、結果、私の寝相が悪すぎることが発覚しMに大迷惑をかけました。(以降の旅では必ずツインを選ぶようにしました…。)

でも、疲れた体で部屋の狭いお風呂に我慢することなく大きな湯船に入れ、湯上がりにはホテル内にある「レストラン ふる河亭」で地酒とそれぞれ好きなおつまみを並べて乾杯できたという点では大正解の宿選びだったと思います。今から思えば、ジリ貧旅ならではの良い思い出です。

参考:レストランふる河亭の居酒屋(アラカルト)メニュー

2日目は市内観光

by red

翌日は市内観光として、「弘前城」と「弘前市民会館」へ。夏真っ只中の暑さもあり、城は本丸跡前で写真を撮ってさっさと移動。弘前市民会館にはカフェがあると調べがついており、一息つくことが目的でした。

by red

紫外線地獄を越えて辿り着いた「弘前市民会館」は、想像以上に美しい場所でびっくり。レトロな吹き抜け造りから右手に目線を向けると、壁いっぱいのステンドグラスが薄明るく輝いており、美術館のエントランスと間違えたかと思ったほど。

by red

当時は「映え」などという言葉はありませんでしたが、いま一言でこの場を伝えるなら、それが一番しっくり来る言葉なのでしょう。なお、この画像は私のInstagramでも投稿しましたが、他投稿に比べ人気なんです…!

撮影した後こちらのカフェ「喫茶室baton」に立ち寄ったのですが、写真を撮るのをすっかり忘れて帰ってきてしまったようで、写真が一枚もありませんでした…!ちなみにパンケーキなどの提供がありますが、非アレルギー対応です。朧げな記憶ですが、当時は確かパスタかスパゲッティを食べたような…。

参考:喫茶室baton公式Instagram

新青森からの東北新幹線が想像以上に長旅で笑った

by PIXTA

帰りは人生初の東北新幹線「はやぶさ」に新青森から乗車。ここから仙台まで行き着くまでに約1時間半。仙台から東京まではさらに約1時間半かかるという距離感!(つまり、新青森から東京まで約3時間。参考までに、東海道・山陽新幹線では同等の時間で東京から姫路あたりまで行けます。)青森地酒で一献〜が落ち着いてもなお仙台駅にいると気づいた私達は「青森遠っ!笑」 と顔を見合わせたのでした。

行くなら夏がおすすめ!来年の夏休みはぜひ白神山地へ

by red

食というよりは、”ここにしかない景色がたくさんある“という意味で選んだ青森・白神山地。食事情報が少なくて申し訳ございません…魚をいただけるお店は充実していたイメージです…。りんごやねぶた祭りだけではない青森の良さを少しでも感じていただけたら嬉しいです。

(その3に続く…)

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