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Interview / インタビュー,  Product / 商品情報

アレルギーがあっても、家族みんなでラーメンを。ケンミン食品の”やさしい一杯”

ラーメンにグルテンフリーの選択肢を。ある方からの思いに応えて、ケンミン食品が開発したのは“誰もが安心して食べられる”グルテンフリーラーメン。アメリカのラーメン店との出会いからスタートした開発秘話、製品のこだわり、そして家族みんなで同じものを囲めるよろこびまで。食のバリアを越える、新しいラーメンのカタチをケンミン食品株式会社マーケティング部の吉田さん、本田さん、本吉さんにお話を伺いました。

アメリカのラーメン屋さんの一言から始まった、グルテンフリーラーメン開発

グルテンフリーラーメンを開発することになったきっかけは何ですか?

アメリカ・ボストンにある「Tsurumen Davis」というラーメン屋さんからのご相談でした。そこの店長の大西さんから、「グルテンフリーのラーメンを作れないか」とお声がけいただいたのがきっかけです。

アメリカではグルテンフリーの食生活をしている方が結構多く、そのラーメン屋さんでも、「グルテンフリーのメニューはありますか?」と聞かれることがよくあったそうです。

でも当時は対応できていなかったので、せっかく並んでいただいたのに、お断りしなくてはいけないという状況が続いていたそうです。それが申し訳ないという思いから、「誰でも食べられるラーメンを作りたい」とご相談を受け、そこからこのプロジェクトがスタートしました。

食習慣に関係なく、多くの人に喜んでいただける美味しいラーメンを作ろう!というのが出発点でした。

アメリカではレストランに行くと、グルテンフリーのメニューがあるのが当たり前になりつつあるようです。
一方で、日本だと「ラーメン屋さんにグルテンフリーあります」って言うと、驚かれることがまだまだ多いです。

商品の特徴について教えてください。

GF RAMEN LABのコンセプトは「すべての人においしいラーメンを」です。今回のグルテンフリーラーメンが“人生で初めて食べるラーメン”になる方もきっといらっしゃるだろうと考えて、誰でも親しみやすい、オーソドックスな醤油ラーメンを目指して開発しました。

味の面でも、アレルギーのない方はもちろん、ラーメン好きな方が食べても「おいしい!」と思ってもらえるように、大西さんと共同開発をし、何度も試作を重ねて完成させた一杯です。

小麦なしでもしっかりラーメン!お米の麺×こだわりスープ

開発・製造するうえで苦労したことはありますか?

一番苦労したのは、「ラーメンらしさ」をどう出すかというところです。
私たちは普段、ビーフンを作っているので、そのままだとどうしても“ビーフンっぽく”なってしまいます。

もちろん、スープと合わせたビーフンメニューはありますが、今回目指したのはあくまで“ラーメン”なので、麺の味や食感を何度も改良しました。

実はこの商品の前身に、冷凍ラーメンの商品があります。その時は、担当者が実際にラーメン屋さんに行き、現地で作り方を修行させていただきました。今回の商品も、その経験があったからこそ、多少はスムーズに進みましたが、1〜2年くらいは開発にかかっています。

グルテンフリーラーメン商品のラインナップを教えてください。

醤油ラーメンに続き今年の3月に発売した「プラントベースとんこつ風ラーメン」を含めて常温の商品は2品のラインナップです。乾麺タイプの麺だけの販売もございます。

冷凍タイプは3種類ご用意しています。お味は醤油、柚子塩、そして鶏白湯の3つです。
この冷凍タイプは、実際のラーメン屋さんで出てくるような味わいを目指して、スープも含めてすべて自社のグルテンフリー専用工場で丁寧に作っています。鍋で煮込んで仕込んでいるので、まさに“お店の味”をそのまま再現しています。

アレルギーがあっても、なくても。みんなで一緒に楽しめる一杯を届けたい

どんな方にこのラーメンを届けたいと考えていますか?

まずは、アレルギーがあってこれまでラーメンを食べられなかった方にぜひ食べていただきたいです。
普段からラーメンが大好きでよく食べている方にもぜひ試してもらいたいと思っています。
たくさんの方に手に取ってもらうことで、店舗でも取り扱いが広がっていき、アレルギーを持つ方がより買いやすくなる環境につながるんじゃないかと考えています。

アレルギーやグルテンフリーを意識していない方に向けては、どんな風に訴求していますか?

以前はグルテンフリーというとアレルギーのある方向け、というイメージが強くありました。しかし最近では「健康を意識したい」「ラーメンを食べたいけど罪悪感がある」という方にも手に取っていただくケースが増えているように感じます。

実際、米粉を使った麺や、米から作られた醤油などを使っているので、よりヘルシーな選択肢として注目されています。「小麦を控えたほうが体調が良い気がする」という方や、「病院の先生にすすめられて」というケースもあるようです。ですので、グルテンフリーに特別な興味がない方でも、一度手に取って食べてみていただけたら嬉しいです。

第3回アレルギーフレンドリーブッフェに協賛いただいて…

イベント参加者の皆様からの反響はいかがでしたか?

多くの方にご興味を持っていただくことができました。特にラーメンは多くの方に好まれる商品であり、「ぜひ食べてみたい」とお声をかけていただく場面もありました。

当日は販売も行っておりましたが、1人のお客様が一度に4個ご購入くださり、その後再度お戻りになってさらに追加でお買い求めいただくといったこともありました。おそらくご家族分としてご購入されたのではないかと考えております。

このように、必要としている方にしっかりと商品が届いているという実感を持つことができました。

また、こうしたイベントに参加することで、直接商品を紹介したり手渡しする機会を得られたことは、私たちにとって非常に貴重な経験となりました。

一般的にグルテンフリーの麺は、食感がべたついたり、喉ごしがあまり良くないといった印象を持たれることがあるのですが、当商品については「つるっとしていて喉ごしが良かった」とのお声をいただくことができました。

グルテンフリーの麺で“コシ”を出すのは非常に難しいのですが、試作を重ねて改良してきたことが、お客様の評価につながったと感じております。

美味しさの秘訣は何ですか?

今回のグルテンフリーラーメンにおける美味しさの秘訣は、お米を使った麺に合わせたスープの設計にあると考えております。グルテンフリーという条件のもとで、小麦ではなくお米を主原料とした麺を使用しているため、小麦の麺とは風味や食感が大きく異なります。

具体的に申し上げますと、小麦の麺は小麦特有の香りや風味が強く、麺自体の存在感がありますが、お米の麺はどちらかといえばあっさりとした風味が特徴です。そのため、スープとのバランスが非常に重要になります。

今回のラーメンでは、そのあっさりとしたお米の麺にしっかりと合うように、出汁や素材の旨味に重点を置いたスープを開発いたしました。麺の個性を引き立てるとともに、スープそのものの味わいも存分に楽しんでいただけるよう仕上げております。

麺だけのタイプもご用意しておりますが、ぜひスープとのセットで一緒に召し上がっていただき、お米麺と特製スープの相性をご体感いただければと思います。

最後に…Allecolle読者の皆さんに一言お願いします。

今回ご紹介したグルテンフリーラーメンは、ぜひご家族皆さまで一緒に召し上がっていただきたいと思っております。小麦アレルギーのある方も、そうでない方も、同じ食卓で同じものを楽しんでいただける商品を目指して開発いたしました。

「アレルギーがあるから別のものを食べる」のではなく、「みんなで一緒に同じものを楽しめる」ことを大切にしています。ぜひこの機会に、一度お試しいただけましたら嬉しいです。