最近は「ヴィーガン」なメニューをよく目にするようになりましたが、ホテルにもヴィーガンメニューがどんどん登場してきているんですよ。数あるヴィーガン対応ホテルの中から今回体験してきたのは、「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」1階にある「イタリアンレストラン ジリオン」。体に優しい・見て楽しい・バラエティ豊かがコンセプトのこちらでいただけるヴィーガンコースは驚きに満ち溢れていました。
コースの内容
乾杯のドリンク:リモンチェッロソーダ (アルコール)
前菜:季節を彩るインサラータ 豆腐のシーザードレッシング
※特定原材料など28品目中:大豆(豆腐、味噌※ドレッシングに含む)
スープ:野菜たっぷりのミネストローネ
※特定原材料など28品目中:大豆
パスタ:大豆とマッシュルームのラグーソースのスパゲッティ
※特定原材料など28品目中:大豆
メイン:大豆ハンバーグ アラビアータソース
※特定原材料など28品目中:大豆
デザート:季節のフルーツ盛り合わせ
※季節によって内容が変更となります。
飲み物:食後のカフェ(コーヒーまたはエスプレッソ※ダブルでの提供)紅茶、ハーブティー
乾杯のドリンク
まるでエンターテイナーのように明るいテンションのスタッフさんがまずお持ちくださったのは、乾杯用のドリンク。イタリアンといえば、レモンの香りが爽やかなリモンチェッロ。今まで飲んだことがない方はぜひこちらで体験してみて。
※ノンアルコールがご希望の方はコース外のメニューからお選びいただくことも可能。(コースとは別料金となります。)
豆腐と味噌をアレンジしたヴィーガンのシーザードレッシングがすごい:前菜
まず初めに出てきたのはカラフルな色味が可愛らしい、キャンバスのように鮮やかなサラダ。果物やトマトが緑の野菜の中に散りばめられた上に、豆腐と味噌で作ったヴィーガンのシーザードレッシングがかかって、とってもおしゃれな一皿でした!
食べるのがもったいないほどの美しさで、食べる前にお写真をパシャリパシャリ。食べ始めたらおいしすぎて、一瞬で食べ終えてしまいました。
お豆たっぷり。食べごたえがあるのにすんなりいただけるミネストローネ!:スープ
続いて提供されたのはトマトの色が目映いミネストローネスープ。やはりヴィーガンなので脂っこさは全く無く、パンをお供にスルスルといただける一品でした。
ちなみにパンももちろん、動物性不使用(小麦は使用しています)。
お肉が入っていないのにどうしてこんなにコクが?!:パスタ
スープに続いて出てきたのはパスタ。こちらは大豆とインゲン豆を使用し仕上げたラグーソースのパスタなんです。ラグーソースと聞いて、はじめは「え、それってお肉じゃないと作れないのでは…?」と思ったものの、お聞きすると『ラグー』とは煮込んだものの状態を指す言葉だそう。
その名の通り、しっかり煮込まれたヴィーガンのラグーソースは一口食べてまず一言目に出てきた感想は「なんじゃこれは…!」。また数口食べて、「…えっ…?」と、脳がバグを起こしてまた一口。
お肉が入っていないのに、お肉が入っているんじゃないかと錯覚するほどの肉肉しいコクが口の中に広がり、気がつけば食べる手が止まらなくなっていました。
パスタの麺はモッチモチ。絶妙なタイミングで調整して茹でているからこその食感なのだそうです。ソースともよく絡み、四の五の言わずにとにかく「おいしい!」と言いたい一品でした。
焼き目の香ばしさと驚愕の歯ごたえが楽しめる、唯一無二の大豆ハンバーグ
さてお次は、いよいよメインのハンバーグ♪目の前に置かれたのは、想像していたよりも本格的なグリルハンバーグ。大豆たん白をキッチンで成形・味付けをして焼いているそう。ナナメについたグリルの焼き目からは食欲をそそるおいしい香りがたち、肉厚な断面は見惚れるほどの完成度!ハンバーグの上には唐辛子やにんにくをアクセントに使用したアラビアータソースがかかっていました。
しばらく眺めていたい気もする一方で、でも鼻から脳へ伝達されるあまりにも食欲を掻き立ててくれるジューシーな香りには勝てず、まずは一口。
(この記事を書いている私はもう何年もお肉のハンバーグを食べていないので、遠い記憶と照らし合わせてのコメントですが)これは私達が日頃食べている大豆ミートのハンバーグとは明らかに食感が違っていました。グリルでしっかり焼かれている分、肉汁たっぷりのハンバーグよりはハンバーガーのパテやお弁当のハンバーグに食感は近いものの、これはまさしく私達が慣れ親しんでいるあの「ハンバーグ」でした。
嗚呼、みなさんに食べてみていただきたい。これだけでもいいから体験してみていただきたい。そう思わされた極上の味わいでした。
美しくカッティング&盛り付けされたフルーツでお口直し:デザート
食事の最後にはデザート。フルーツの盛り合わせとドリンクが提供されました。
フルーツプレートには、バラのように形作られたマンゴーや王冠のようにカッティングされたマスカット、ラズベリー、桃などが並び、乙女心がくすぐられました♡一緒にコーヒーやティーをいただくことでホッと一息。
約2時間ほどの滞在で、お腹いっぱい胸いっぱいのランチタイムを楽しめました。
気になった」ことをミニインタビュー
今回のヴィーガンメニュー提供にあたり、気になったことをホテル広報担当者様(以下、広報担当)、料理長・阿部洋平様(以下、阿部様)に気になったポイントをお伺いしてきました。
・このヴィーガンランチコースを通年で提供されるに至った背景は?
広報担当:「イタリアンダイニング ジリオン」は当ホテルのオールダイニングレストランとして、宿泊者の皆様を中心に、国内外のさまざまな方にご利用いただいております。以前より食物アレルギーをお持ちの方やヴィーガンの方から、ご予約とともにご要望をお伺いし(ネット予約フォームの質問事項の中に、アレルギーについて記載できるスペースがあります)、予約日当日までに具体的なヒヤリングを行っています。
また、当ホテル(IHGグループ)は、グローバルに展開しているホテルグループですから、レストランスタンダードの規定として、メニューの中にベジタリアンコースをご用意することが定められています。ちなみに、当ホテルにある別のレストラン「シェフズ ライブ キッチン」(ブッフェ)では、各料理のネームプレートにアレルゲンを掲載しています(基本的に特定原材料8品目の掲載)。
ご要望をいただいている中で、ヴィーガンメニューについてはインバウンド(海外旅行客)の需要の回復や、国内外の皆様のライフスタイルが多様化している実情を受け、『常にご用意すべきでは?』との判断にいたり、2023年5月末より通年メニューとしての提供に至りました。
・今回のヴィーガンメニューをリリースするにあたり特に気をつけたポイントはありますか?
阿部様:塩味や辛味を使って味にインパクトを出すことを意識するようにしました。ハンバーグに焼き目をつけていることも工夫の一つ。また色鮮やかな食材を取り入れることで、滋味深い味わいに加え、華やかで可愛らしくもありつつスタイリッシュなイメージも楽しんでいただければと思いご提供しております。
・例えばパスタをグルテンフリー対応にしていただくことは可能ですか?
広報担当:誠に恐縮ながら、パスタでのグルテンフリー対応は現状、ご対応が難しくなっております。ですが、例えばリゾットへの変更をご案内させていただくことは可能ですので、予約時にご相談くださいませ。
いよいよ夏休み!この機会に特別なヴィーガンランチを食べに出掛けてみませんか?
いかがでしたか?今回は、ホテル インターコンチネンタル 東京ベイの「イタリアンダイニング ジリオン」にて提供されているヴィーガンコースについてご紹介させていただきました。筆者は通常とても食が細く食べきれるか不安でしたが、問題なく完食できるちょうど良い分量でしたので、少食の方でもおそらく安心かと思います。
東京の都心からも行きやすく、周りには商業施設「ウォーターズ竹芝」や水上バスの発着地もあるので、食事の帰りにお買い物や(ウォーターズ竹芝 タワー棟1Fにオーガニックスーパーマーケット「ビオセボン」が入店しています)ちょっとした観光もできちゃいますよ◎
もし今回の記事を読んで「ヴィーガンランチが気になった!」という方は是非公式HPをチェックしてみてくださいね。