負荷試験や自宅負荷(経口免疫療法や減感作療法等)は、子ども本人にとってはしんどいもの。本人の「やりたくない」気持ちもわかる反面、少しでもアレルギーを良くしたいという親心。
なんとか楽しく向き合ってもらえる方法はないものか…。そこで”お助け”となってくれるのが、2024年2月13日(火)から発売された、ボードゲーム『Restaurant ALLI(レストラン アリー)』!食物負荷をすればするほど、かわいいキャラクターをゲットできるという、なんとも子どもの”ワクワク”をくすぐってくれるゲームなんですよ♪
この商品を開発したのは大人アレっ子・小野耕平(おのこうへい)氏。『フードアドベンチャーず』というボードゲームを大学在学中に開発・販売。現在は社会人2年目として会社勤めをしつつ、アレっ子の生活が楽しくなるコンテンツ制作活動を行なっている、関西在住の男性です。
今回は、当事者であり開発者でもある小野氏に、開発ゲーム第2弾『Restaurant ALLI』の魅力をインタビュー。制作する上での開発にまつわるお話をご紹介します◎
開発の糸口はアレっ子の親御様からのご意見
小野氏は当初、「食物負荷をテーマにしたものを作りたい」という構想があったとのこと。ですが、まずは現状を知るために、アレっ子の親御様に何度もヒアリングを行ったそうです。
「たくさんのご意見を伺うなかで「うちの子は負荷をしようとしない。なぜかというと本人に具体的に食べられるようになりたいもの(目標となる憧れのメニューなど)が特にないため、食物負荷を行う目的がそもそもない」ことだと分かりました。
僕はこの「目的がそもそもない」ことについて、もっと踏み込んで知りたいと思い、まずイベントを開くことにしました。そこで見えてきたのは、根本的な「本人たちの心のハードル」がネックになっていること。食物負荷試験をすることそのもの対して、子どもたちが積極的に・前向きに取り組めないでいることが課題であるということでした。」
「食物負荷が前進すれば、「これが食べられるようになった」という事実や気持ちが徐々に増えて、「次はこれが食べたいからやろう!」と思えてくるもの。 ですが、食物負荷が進まないと、当たり前ですが、食べられるものが増えないし、「食べれるかも!」という想像すら一向にできないのです。
「次は〇〇を食べられるように頑張ってみよう!」というスモールステップで目的を与えられないだろうか? そんな思いから開発を始めたのが『Restaurant ALLI』です。」
『Restaurant ALLI』な要素は食育イベントの経験から見出した
本作品をリリースする前、『フードアドベンチャーず』というボードゲームを開発した小野氏。このゲームは、”アレルギー症状が起きた時の対処法を学んでいくゲーム“だったとのことですが、この開発の中で考えたことも『Restaurant ALLI』を作るきっかけになったのだそう。
「『フードアドベンチャーず』の開発を経て「非日常より、負荷といった日常に向けたものの方が、アレっ子当事者(本人&保護者)のお役に立てるのでは!?」という思いが湧きました。
実は、『Restaurant ALLI』の開発を始める前に、「アレっ子に食べたことのない料理をペーパークラフトで作っでもらうという、食育のイベントを開いたんです。本当に料理を作ると目的を達成してしまうため、あえてペーパークラフトにこだわったイベントでした。」
「ペーパークラフト制作を通して、対象のメニューを食べる直前までの疑似体験してもらい、「この料理を食べてみたい!」と思ってもらうことで、負荷をする目的を持ってもらおう!という目的でのイベントでした。
ですが、終了後にイベント参加者の皆様へ感想をヒアリングをしてみると「これで目的が達成できた、とはいえないよね」という回答が多かったのでした…。これで僕も気付かされることとなったのです、「これを食べれるようになりたい!」という”遠い先のゴール”より、もっと近いゴールが必要なのだと。」
負荷をやりたい気持ちになってもらうためには…
自分に近いゴールを目指すようにすることで、アレっ子の負荷に対して、もっと具体的な手助けができるのではないか、そう気が付いた小野氏は考えました。
「毎週、『このキャラをゲットするためにやろう!』とスモールステップで目的を持てるような商品を作ればよいのではないか・・・?!」
ゲームの中でのゴールを、欲しいキャラを手に入れることに設定すれば、ゲームへのやる気に結びつけられるはず。と同時に、それを”負荷へのやる気”に繋げるために、キャラとなるメニュー選びの基準を、『自宅負荷で食べるもの』に絞って選ばれました。
そのため、まずこだわろうと決めたのが『負荷の食材が使われたメニューだとわかるキャラにすること』だったのだそうです。
「何より大事にしたのは、それが何の食べ物であるかがわかること。そうすることで『ぼく(わたし)も負荷でこれを食べている!』と共感してもらいやすいと思ったからです。ですが、負荷食材の中から全部をキャラ化するのは難しくて・・・。全体の中からキャラとしてデザインしやすいものを選び抜いて今回のラインナップとなりました。
また、アレっ子が今まで食べられなかったものが食べられるようになった時のことも想像しました。まだ食べる経験をしたことがないメニューを見て『これ美味しそう!』と思ってもらえるように、自宅負荷ではあまり食べないメニューも入れています♪♪」
「このキャラがほしい!」子どものウキウキを生み出すキャラクターの誕生
とはいえ、ただただ食べ物がそこにあれば良いわけではなく、ゴールとなるキャラを見た子どもたちに「この子がほしい!」という楽しい気持ちを感じてもらえないと話は始まりません。そのため、人気のある著名なキャラたちにあるような『かわいらしさ』についてはかなり意識されたそうです。
そこで、そのキモとなるキャラクター作りに抜擢されたのが、デザイナーのWayan氏。
「ただデザインするのではなく、僕の活動のビジョンからデザインを組み立てくれました!」と小野氏も太鼓判を押されています。
Wayan氏は、深みのある感性、思考、行動力を持ったアーティスト。(作品にはWayan氏の人となりがそのまま作品に表れているように感じられます。)
今回は”お料理”というテーマで、さらに子ども目線を意識してキャラクターを描かれたそうですが、実際に見てみると、それはそれは愛らしくて美味しそう♡思わずクスっと笑えるような、おもしろさもあるような子たちがいっぱい。大人目線でも「さすが!」と思わず声を漏らしてしまいそうな完成度ですよ。
開発者からのAllecolle読者のみなさまへ
「Restaurant ALLI」を開発した小野耕平と申します。 今回、負荷をするアレっ子に向けた商品をお届けすることとなりました! でも実は私は今まで、一度も「アレっ子を救いたい!」と思ったことがありません。 アレっ子を「かわいそうな人」だと思ったことがないからです。 「少しでもアレっ子のお役に立てれば!」と思い活動しています。 もしこの商品を知って、「ちょっと役に立つかもな」と思っていただけたら本当にうれしく思います。 今後ともご迷惑をお掛けすることもあるかと思いますが、何卒よろしくお願いいたします!
Restaurant ALLI(レストランアリー)の詳細
【ゲーム内容】
①まずはいつも通り負荷を行う
②子どもが負荷で食べたものに応じてポイントをゲット
③1週間つづける
④1週間の合計ポイントでキャラクターをゲット
all photo and movie by kohei ono
【販売価格】
4,940円(税込、送料別)
【引き渡し期間】
ご注文から8日以内に発送いたします。
【お支払い方法とお支払いの時期】
コンビニ払いと銀行振込のお支払い期限は3日間となっております。
(銀行振込の場合、土日祝を除いた3日間となります)
それ以外のお支払い方法は即日でのお支払いとなります。
【返品・交換・キャンセルについて】
商品に欠陥がある場合は、返品・交換が可能でございます。
イメージと違うなどのお客様都合による返品・交換はできかねます。
開発者について
【開発者】
小野耕平 氏 /本人も 卵・乳製品のアレっ子。社会人2年目。
インスタグラムにて小学生~大学生時代の体験談を発信。
「病院の治療はどうしていたの?」「小学校給食はどうしていたの?」「友達との外食はどこに行っていたの?」
など、数々のお題に投稿やインスタライブにて回答。
オンラインワークショップ「アレっ子&アレっ子ママのお話し会」も開催。
【過去作品】
・「toy eat(トイート)」
アレっ子に自分が食べられる料理を、より多く知ってもらうためのカードゲーム。
・「フードアドベンチャーず」
親がアレっ子に、症状への対処法を教えるボードゲーム。
【過去主催イベント】
・「きらいな食べ物お店やさんごっこ」
子どもが自分の嫌いな食べ物をテーマに、嫌いな理由、おいしく食べる方法、おいしく売る方法を考えていく。
・「大学生とボードゲームをつくろう!」
好きなボードを選び、ボード内に迷路を作り、キャラをペタペタ貼って完成させ、最後は友達と繋いで遊ぶ。
・「自分だけのハンバーガーをつくるハンバーガー屋さん」
知らない食材の味は他の友達にインタビュー、その食材でハンバーガーをペーパークラフトし、自作のお店でハンバーガー屋さんになる。
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